キー局とは? 準キー局とは? 在名広域4局についても紹介
キー局、準キー局という言葉は関東にずっと住んでいる人の方が馴染みがないかもしれません。ローカル局、ローカル番組、地方ローカルCMなんて言葉のほうがご存知だったりするかも。
このコラムでは、キー局、準キー局、在名広域4局、ローカル局、独立局について解説いたします。
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.地上波におけるテレビ局の分類
- 2.1.キー局は関東の民間5局のこと
- 2.2.準キー局は関西の民間4局のこと
- 2.3.在名広域4局とは?
- 2.4.ローカル局(地方局、系列局)
- 2.5.独立局(独立U局)
- 3.キー局、準キー局とローカル局の役割
- 4.キー局と準キー局の比較
- 5.まとめ
- 5.1.この記事のまとめと今後の展望
- 5.2.広告主にとっての地上波テレビ局の違いのまとめ
はじめに
・地上波テレビ局の種類について特徴を解説します
・この記事は3分で読めます
地上波におけるテレビ局の分類
テレビと聞いてまず最初に思い浮かべるのが地上波でしょう。地上デジタル放送のテレビ局について下記のように大別されます。
- キー局
- 準キー局
在名広域4局
- ローカル局
- 独立局
キー局は関東の民間5局のこと
キー局と呼ばれているのが関東にある5局です。フジテレビの系列局をFNSなどと呼んでいるのを聞いたことがあるかと思います。全国にある系列局に番組を送り込んでいるためキー局と呼ばれています。
「日本テレビ」「TBSテレビ」「フジテレビ」「テレビ朝日」「テレビ東京」
の5局です。
特に大きなスポーツ大会の中継だったり、国際的なニュースのようなものはキー局から全国に送り出されています。
キー局は、制作番組の枠組みを作り、番組の制作や放送を主導しています。キー局が作るテレビ番組は、放送エリアを越えて全国に配信され、視聴率の高い番組を作ることが求められています。
全国で放送される番組を制作し、タイムCMを放送することがキー局においてとても重要です。全国で放送されるタイムCMをネットタイムと呼びます。
スポットCMの場合は、キー局制作の番組が全国で放送されても、放送されるのはそのテレビ局の放送エリアになります。
キー局が制作していても系列局で放送されない場合もあります。そのようなものは「関東ローカル番組」と言われています。この場合のタイムCMはローカルタイムと呼びます。
タイムCMとスポットCMについては、下記のコラムに詳しく記載されています。
準キー局は関西の民間4局のこと
準キー局と呼ばれているのが関西にある4局です。
「毎日放送」「朝日放送」「関西テレビ」「讀賣テレビ」
の4局です。「テレビ大阪」を含めて5局とする場合もあるようです。
キー局についで、系列局に番組を放送していることから準キー局と呼ばれています。
ドラマやバラエティ、アニメなどは準キー局が制作して関東で放送されることも多々あります。関東にお住まいの方も、テレビを見る際には気をつけて見てみては?
また、関西では有名な準キー局制作番組が、東日本では放送されていないということも。
広告主としてはこの番組でCMをやりたいと考えていても、地域によっては放送されていないことは気をつけたほうがいいでしょう。
在名広域4局とは?
名古屋にある民間4局です。
「CBCテレビ」「東海テレビ」「名古屋テレビ(メーテレ)」「中京テレビ」
の4局です。
広域とは関東や関西同様、中京エリアという広い範囲に対して放送しているテレビ局であるという意味です。
こちらを準キー局に含むとする場合もあるようです。準キー局と同じように、ドラマなどの番組を制作し、系列局で放送されることがあるからですね。しかし基本的には「在名広域4局」または「在名テレビジョン放送局」と呼ばれます。
ローカル局(地方局、系列局)
特定の地方のみに放送する局を指します。そういう意味では厳密には地上波はすべて、ローカル局ということになりますが、基本的にはキー局、準キー局、在名広域4局を除いた地方の局をローカル局、または地方ローカル局と呼びます。
地方局は関東関西中京の局に比べ遠くまで電波が届きずらく、県内のみなど限られた地域で放送します。基本的には系列のキー局や準キー局が制作した番組を中心に放送します。
朝の情報番組など、ローカル局が制作してその局で放送する番組をローカル番組と呼びますが、地元では有名な番組ということも多々あります。
放送エリアが限られるローカル番組ですが、最近ではTVerの普及で全国で見ることができるようになりました。
有料の動画配信サービスで人気コンテンツになるローカル番組もあり、ローカル局の注目度が上がっています。
特定のエリアでのCMはもちろんですが、CMの反応を見たい場合に広域エリアでの放送をする前にローカル局で放送してみるということもありますよ。
独立局(独立U局)
系列局に属さないため、独立局と呼ばれています。
「千葉テレビ」や「テレビ和歌山」など、独立局は2023年時点で13局となっています。
アナログ地上波の頃からUHFという電波を使用していたため、UHF局や独立U局と呼称されていました。現在では地上デジタルになったことで、すべての地上波はUHFとなっています。
アナログのUHFは画質は高いものの、遠くまで届かないことから独立局は基本的に1つの都道府県を対象エリアとしています。
地元のニュースや地元のチームや学校のスポーツ中継など、ローカル局のような地域に根ざした番組を放送します。
それにくわえて、その地域の系列局で放送していない人気番組を放送したり、深夜アニメやマニアックな趣味の番組など、個性的なターゲットを狙う番組も。CMの媒体としても魅力的なものとなっています。
広域放送となる関東や関西だとCM料金がどうしても高額になるため、特定の県を狙っていきたい場合も独立局でのCMは検討できるでしょう。番組提供もしやすいかもしれません。
キー局、準キー局とローカル局の役割
キー局と準キー局は、それぞれ独自の役割を持っています。テレビ番組制作の中心となり、制作費をかけた高品質な番組を制作することで、全国的な知名度を得ることが求められます。 一方、ローカル局は、地域密着型のテレビ局として、その地域に特化した番組を制作することで、地元視聴者に愛されることが重要な役割となっています。これにより、地元エリアの情報を広く発信することで、地域の発展に貢献しています。
キー局と準キー局の比較
キー局には、全国的な知名度があり、多くの人々に親しまれている番組を抱えています。準キー局も、キー局に負けじと番組を作っています。同じ系列という仲間の側面と、ライバルという側面があるとも言えるでしょう。
関東で有名な番組も関西では放送されていなかったり、逆に関西では知らない人がいないような番組が関東では知られていないということも。放送はしていても、放送時間帯がまったく違うということもありますね。
また、キー局はBSのチャンネルを持っているということも、違いかもしれません。BSなど地上波以外のテレビ局については、下記のコラムに詳しく記載されています。
まとめ
この記事のまとめと今後の展望
キー局と準キー局は、広域での放送局であるということはもちろんですが、系列局の鍵となる番組をつくるという役割があります。
ローカル局は、地域のニーズに合わせた番組制作により、地元エリアの情報の発信に貢献しています。それぞれの局が持つ特徴を生かしながら、ニーズに応じた適切な番組作りが求められています。
独立局はさらに独自の編成を行い、地域性とともにそれぞれの強みを活かしていくことになるでしょう。
現在ではTVerでの再生や、番組コンテンツが有料動画サービスで配信されるようになりました。テレビ局が作った番組は、放送エリアに関係なく全国で閲覧できるようになったのです。
このことから、キー局と準キー局、在名広域4局やローカル局も含めて、よりテレビ局が独自の人気番組を作っていく時代になっていくと予想されます。
広告主にとっての地上波テレビ局の違いのまとめ
- テレビCMの代表格である地上デジタルキー局・準キー局は非常に広域なため視聴者数も効果も高いが、費用も高い
- 関東で有名な番組も関西では知られていなかったり、逆もあるのでCMの際には注意
- ローカル局によるCMは地域限定のビジネスにも向いていて、全国放送前のワンステップとしても有効
- 独立局は都道府県でのターゲティングや関東や関西で安価にCMを放送する場合に有力な手段
- TVerの登場で放送エリアに関係なく番組が閲覧できるようになっており、広告主としてもTVerでのCMは検討しておきたい
もちろん組み合わせて放送することや、順番にステップを踏むということも考慮した方が望ましいですね。
その戦略を一緒に検討させていただきます。
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